AA風オリキャラ達の妄想の出窓


by usanosuk

next to the dream

バアルの椅子は、私の目の前に置かれている。
それはとても大きいから、彼が目の前に座ると、私はバアル以外の何も見えなくなってしまう。
けれども、私はバアルだけを見つめられるし、バアルも私以外見ないから、それでいい。

リューの椅子は、私の後ろにある。
リューのために置いたそれに、リューが座ると、背中にリューのあったかさとか、
優しさとかが伝わってきて、そして、何故か少し切ないような気分になる。

ドル君がいつも座るのは、私の隣の椅子。
ドル君の椅子じゃないから、たまに他の人が座ることもあるのだけれど、
隣に座って、おしゃべりして、ちょっと肩によっかかって、
それから。

「…ベル?起きたのか?」
目の前に、やわらかい色彩が微笑んでいた。
「あ…どるくん…?」
「おはよう、少しは休まった?」
膝枕をしてもらったまま、本格的に寝てしまっていたみたいで、窓から差し込む日差しが、大分傾いていた。
いつの間にか体の上にかけてもらっていた、ドル君の上着を返しながらお礼を言う。
「うん、ありがとう。
 …なんかね、ちょっと不思議な夢見た」
「夢?」
「…えーっと」
たった今まで覚えていたはずなのに、内容を口にしようとした瞬間、
手のひらからするりと抜けて、そのまま霧散してしまった。
「…やっぱ覚えてない、みたい。
 でもね、嫌な夢じゃ無かった、よ」
「そっか」
優しい手つきで頭を撫ぜられて、
ふと何故か、思い出せない夢の続きをみているような、そんな気がした。


***
J者のネタとこっそリンク。
「リュー」はサリエルさんの愛称です。
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by usanosuk | 2008-09-15 19:22 | 小ネタ